先日、Intel が AR(拡張現実)ヘッドセットを開発中と発表されました。ARデバイスといえば、Google Glass や マイクロソフトのHoloLens が有名ですが、インテルの参入により拡張現実の開発競争は一気に加速しそうです。きっと、今後数年の間にAR技術を用いた製品が急速に普及するでしょう。そんな近未来の世界を描いたアニメが10年前にすでに存在していたのをご存知ですか。

そのアニメがコレ


2007年にNHKで放送されていた「電脳コイル」です。土曜日の18時30分に国営のテレビで放送された健全で由緒正しきアニメで、年甲斐もなく毎週観ていました。
僕がNHKのアニメを毎週観るなんて、1990年放送の「ふしぎの海のナディア」以来、実に17年ぶりの快挙です。

作中に描かれるAR(拡張現実)と自動運転技術

このアニメの世界では「電脳メガネ」という 眼鏡型ウェアラブルデバイス が、子供の玩具として広く普及しています。
電脳メガネはインターネット上の仮想空間(物語の中では“電脳空間”という)を現実世界に重ねて表示されます。つまり Google Glass と同じ ARウェアブルデバイス です。
子供たちはインターネットや電話もメガネを使って行い、電脳空間上でペットも飼えます。
物語は常にこの「電脳メガネ」を中心に展開します。

さらにこのアニメには、これまた近年 Google や Apple による開発が進み、実用化目前の自動車の「自動運転システム」まで登場します。前述の電脳メガネに使われている技術(電脳技術と呼ばれる)を応用した自動運転システム「電脳ナビ」がそれ。ただし、電脳ナビの誤作動により小学生の女の子が交通事故で亡くなってしまうという"いわくつき"の存在としてですが。
なお、この電脳ナビによる交通事故が物語の展開上で重要な伏線となっています。

アニメといえば聖地巡礼ですよね!

この物語の舞台は「大黒市」という架空の都市。金沢市からほど近いということから北陸地方に存在すると思われる特別行政区。
ちなみに作中での金沢市はなんと!政令指定都市になっています。2007年、新潟市に先を越されたとき死ぬほど悔しい思いをした金沢市民ならびに石川県民にとって、涙が出るくらい嬉しい「神設定」。

そこで今回は、この架空の町「大黒市」の所在地を無理やり設定して勝手に聖地にしてみようと思います。

作中での情報より、

  • 金沢市からほど近い
  • 古い神社が多くある歴史ある町
  • 電車が走っている

という条件から4つの実在の町を候補地にしました。

1.鯖江市(福井県)

言わずと知れた「メガネ」の町。眼鏡フレームの全国シェア9割超を誇ります。
公衆無線LANの整備やオープンデータの採用など、IT技術を積極的に導入しています。
2012年には「電脳メガネ サミット」なるものがすでに開催されました。

2.小松市(石川県)

金沢市から電車で30分と近い石川県第2の都市。
建設機械メーカー大手「コマツ」の主力工場がある同社の創業地です。
九谷焼の産地であり、勧進帳の舞台である「安宅の関」など史跡も目白押し。

3.高岡市(富山県)

富山県第2の都市で県西部の中心都市。
鋳物の生産が盛んで、銅製の梵鐘や仏具「高岡銅器」が有名です。
運輸会社大手「トナミ運輸」や、ジャポニカ学習帳の「ショウワノート」の本社があります。

4.羽咋市(石川県)

金沢から電車で1時間、能登半島の付け根に存在する小都市。
怪鳥伝説の神話が残り、気多大社や羽咋神社など古い神社が多いです。
同市「神子原(みこはら)」地区で収穫された米がローマ法王に献上されたことがあります。

本命はやはり 福井県の鯖江市 です。自ら大黒市のモデルと名乗り、アニメに乗っかったイベントまで開催する熱の入れようですから。
ただし立地条件に難アリです。金沢市から在来線で2時間弱かかります。東海道線なら東京から熱海まで行けますよ!この距離を果たして「ほど近い」と言えるのか?

そこで穴党の僕は、実家からも近い4番の「羽咋市」を推したいと思います。全国的な知名度が低く、人口2万人ちょっとと過疎化の一途をたどり、志賀原発から半径20km圏内というこの限界都市になんとか光をあててやろうと思います。

羽咋市はこんなところ

石川県羽咋市。“はくい”って読みます。
なんと「UFOのまち」として町おこしを行っています。なんと飛び道具を使ってきました。文字通りの「飛び」道具です!
IT技術を推進するのが大本命の鯖江なら、こっちは未知なるテクノロジーで対抗です。

メガネなんかより圧倒的にスケールがデカいぞ!

商店街や商業施設など市の中心部がある羽咋駅の西側に対し、駅の東側には田園風景が広がります。これは駅向こうに田園風景が残る大黒市の描写(第15話より)にも酷似します。東側の田園地帯にある「邑知潟」には、毎年冬になると白鳥などの渡り鳥が飛来します。市内には中学校が2校あり、駅がそれぞれの勢力範囲の境界線。

こんな知名度が低いマイナーな町ですが、羽咋市の見どころを紹介します。
(掲載写真は 羽咋市観光協会 公式HPより)

千里浜なぎさドライブウェイ

市内で唯一といっても過言ではない知名度が全国区のスポット。同市とお隣の宝達志水町(旧:志雄町) にまたがる全長約8kmの海岸線の波打ち際を自動車やバイクで走ることができます。夏の間は道路標識が出現し公道へと変貌を遂げます。
僕の母校でもある市内の公立高校では、年に1回この海岸を往復10キロ走る長距離走大会が開催されます。ただし、強風や高波のときは中止となるため、僕が在学していた3年間で実施されたのは1度だけでした。

気多大社

市北部の郊外に鎮座する能登一宮。能登地方で初詣するならココ一択といっても過言ではないくらい、というかココしか知りません。主祭神は大己貴命(おおなむちのみこと) つまり「大黒」様です。
羽咋近郊のドライバーは大概この神社で愛車の安全祈願をします。気多大社の安全祈願ステッカーを貼った「石川」ナンバーを見たら、羽咋近隣の車と思ってほぼ間違いないでしょう。
縁結びの神様としても人気のスポットですが、カップルで参拝すると破局するという噂も…

コスモアイル羽咋

「UFOのまち」羽咋の象徴的施設。ロケットや宇宙船といった宇宙科学に関する代物が展示されていますが、残念ながら肝心のUFO実物はありません。
ロシアから本物の帰還用宇宙カプセルを大枚はたいて購入し多くの市民の批判を受けました。しかしこのカプセル、見た目がサイヤ人が乗ってきた丸いアレで、ドラゴンボール世代の子供たちには人気が高かったようです。

UFOグルメ

「UFOのまち」だけあって、当然のごとく「UFOグルメ」なるものが市内に存在します。
代表格の「UFOラーメン」は前述のコスモアイルの売店でも食すことができましたが現在は定かではありません。その他にも「UFOカレー」「UFOお好み焼き」「UFO饅頭」「UFOどらやき」などが目撃されています。

羽咋市へのアクセス方法

電車ならJR金沢駅から七尾線「七尾・和倉温泉方面」に乗車。およそ1時間で「羽咋駅」に到着しますが、焦って1つ前の「南羽咋駅」で下車しようものなら悲劇が待っているのでご注意を。
金沢駅までは「北陸新幹線」でお越しください。

車なら北陸自動車道「金沢森本IC」から国道8号線・159号線を経て「のと里山海道」へ。「千里浜IC」が市中心部に近いですが、「なぎさドライブウェイ」が目的なら1つ手前の「今浜IC」で降りましょう。

市内には宿泊施設が少ないです。お泊りは少し足を延ばして「和倉温泉」まで行くのが能登への旅の王道ですが、 羽咋市内での宿泊なら「ちりはま ホテルゆ華」「休暇村能登千里浜」あたりの人気が高いようです。

ちりはま ホテルゆ華:
http://www.oyadonet.com/yubana/

休暇村能登千里浜:
http://www.qkamura.or.jp/noto/

春休みやGWの計画が決まっていないなら、羽咋 をはじめとした 能登の旅 はいかがですか?

おしまい

画像出典: http://www.tokuma.jp/coil/bd_box.html

電脳コイル Blu-ray Disc Box
バンダイビジュアル
参考価格: 40,000 くらい

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