
ドコモが新料金プランの「ギガホ」と「ギガライト」を発表しました。
発表によると従来のプランより 4割も安くなる そうです。

どうも信用できないな~
今までも新しい料金プランが発表されるたびに「安くなる」と言いながら、実質的な値上げを繰り返して利用者を裏切ってきたドコモのことです。
今回も上手いことを言って我々をだまそうとしているに違いありません。
そこで今回は、ドコモの新料金プランと旧プランを比較します。
ドコモの新料金プラン
ドコモから発表された新料金プランは次の5つです。
- ギガホ
- ギガライト
- データプラス
- ケータイプラン
- キッズケータイプラン
発表のあった「ギガホ」「ギガライト」の他にも3つの新しい料金プランがあります。
ギガホ
月額:4,980 円
音声通話・データ通信・プロバイダー利用料(spモード)がセットになった料金プランです。
30GBを超えると低速データ通信になりますが、ネット使い放題で 4,980円/月 はとても安く感じます。
ただし、この料金で使うには
- 2年定期契約
いわゆる「2年縛り」です。
ギガホを2年縛りで契約すると、月々 1,500円 割引になります。
更新期間外に途中解約すると、9,500円の違約金を取られます。 - 家族で3回線以上がドコモ
『みんなドコモ割』という割引サービスのことです。
同じ「ファミリー割引」グループ内の音声通話ができる回線が3回線以上あれば、月々 1,000円 割引になります。 - 自分か家族の誰かがドコモ光に加入
『ドコモ光セット割』という割引サービスのことです。
同じ「ファミリー割引」グループ内で ドコモ光 の契約が1回線以上あれば、月々 1,000円 割引になります。 - 2019年9月30日までに契約
期間限定の割引サービス『ギガホ割』のことです。
2019年9月30日までに ギガホ を契約すれば、最大6ヶ月間 1,000円/月 の割引になります。 - ドコモのスマホを初めて持つ
『はじめてスマホ割』という期間限定の割引サービスです。
他社からの乗り換えやガラケーからの機種変更で初めてドコモのスマホを使う場合、最大12ヶ月間 1,000円/月 の割引になります。
の5つの割引き条件から、1. と 2.~5. のうち2つをすべて満たさなければいけません。
1つも満たさない場合は、8,480円/月 と高額料金になります。
逆に 1.~5. のすべての条件を満たすと、最大6ヶ月まで 2,980円/月 で利用できます。
その他『ずっとドコモ特典』で dポイントクラブ のステージに応じて、毎年誕生月に dポイント がもらえます。
dポイントクラブのステージ |
一番上の プラチナステージ なら、毎年 3,000ポイント がもらえます。
実質1ヶ月あたり 250円 の割引です。
ギガライト
月額:1,980 円 〜
音声通話・データ通信・プロバイダー利用料(spモード)がセットになっています。
7GB を超えると 128Kbps の超低速データ通信になりますが、普段あまりデータ通信をしない人ならムダなく経済的な料金プランです。

【画像】ドコモ公式HPより
ただし、月々 1,980円 で使うためには
- 2年定期契約
ギガライトを2年縛りで契約すると、月々 1,500円 の割引になります。
更新期間外に途中解約すると、9,500円の違約金を取られます。 - 家族で3回線以上がドコモ
『みんなドコモ割』という割引サービスのことです。
同じ「ファミリー割引」グループ内の音声通話ができる回線が3回線以上あれば、月々 1,000円 の割引になります。 - 毎月のデータ使用量を 1GB 以内に抑える
データ使用量を 1GB 以内にすれば、4段階の料金のうち最も安い <ステップ1> になります。
1GB を超えて <ステップ2> になってしまうと、料金が 1,000円 も上がります。
の3つの条件をすべて満たさないといけません。
その他『はじめてスマホ割』で最大12ヶ月間 1,000円/月 の割引も併用可能です。
12ヶ月間限定ですが、ドコモのスマホを初めて使う利用者なら 1.~3. と合わせて月額 980円 でスマホが持てます。
さらに『ずっとドコモ特典』で dポイント がもらえます。
プラチナステージ なら毎年 3,000ポイント がもらえ、実質1ヶ月あたり 250円 の割引です。
データプラス
月額:+1,000 円
「ギガホ」または「ギガライト」とデータ量を分け合うためのオプションです。
分け合えるのは同じ契約名義の回線だけです。
家族どうしでも名義が違うと利用できません。
月額 1,000円 にするには 2年定期契約(2年縛り)が必要です。
2年縛りにしないと、料金は 2,500円/月 になってしまいます。
ケータイプラン
月額:1,200 円
ドコモケータイ(ガラケー)利用者のためのプランです。
音声通話・データ通信・プロバイダー利用料(spモード)がセットになっています。
月額 1,200円 にするには 2年定期契約(2年縛り)が必要です。
2年縛りにしないと、料金は 2,700円/月 になってしまいます。
『ずっとドコモ特典』の対象プランなので、毎年最大 3,000pt の dポイント がもらえます。
キッズケータイプラン
月額:500 円
キッズケータイ専用プランです。
利用者が12歳以下でないと利用できません。
さらに、同じ「ファミリー割引」グループ内に「キッズケータイプラン」以外の回線契約がないと申し込みできない制約があります。
月額 500円 にするには 2年定期契約(2年縛り)が必要です。
2年縛りにしないと、料金は 1,000円/月 になってしまいます。
ドコモ新料金プランと旧料金プランの比較
発表された金額だけ見れば、かなり安くなった印象です。
しかし、新料金プランでは旧料金プランにあった
- 月々サポート
購入した機種に応じて最大24ヶ月間料金が割り引かれる - docomo with
対象機種を買うと毎月1,500円がずっと割引される - ウェルカムスマホ割
初めてドコモのスマホを使う場合に最大13ヶ月間 1,500円/月 の割引 - パケットシェア
家族でデータ量を分け合えて余ったデータ量は翌月に繰り越せる
の4つが廃止されています。
端末購入サポートの「月々サポート」と「docomo with」の廃止はかなり影響が大きそうです。
これらをふまえて、目玉プランである『ギガホ』と『ギガライト』それぞれの料金プランを比較してみましょう。
ギガホ と比較
ギガホと比較するのは、単身用の「ウルトラデータLLパック」と家族用の「ウルトラシェアパック100」です。
ウルトラデータLLパック は、データ容量が月々 30GB の定額プラン。
ウルトラシェアパック100 は、月々 100GB のデータ容量を家族3人で平等に分け合う(1人あたり 33GB)ものとします。
そのほか
- 2年縛り
- ドコモ利用歴15年(プラチナステージ)
- ドコモ光を利用中
- これからドコモのスマホデビュー
で、各種割引サービスを最大限に利用します。
ウルトラデータLLパック との比較
期間限定割引が切れるまでは、下の表のように月々の料金が変わります。
期間限定割引が切れるまでは、旧プランの方が安くなりました。
しかし、月々サポートの代わりに docomo with を適用すれば
- ギガホ:5,980 円/月
- 旧プラン:5,380 円/月
となり、25ヶ月目以降も旧プランの方が安くなります。
ひとりでスマホを使う場合、端末購入サポートの廃止で 『ギガホ』は値上げ になるという結果になりました。
ウルトラシェアパック100 との比較
期間限定割引が切れるまでは、下の表のように月々の料金が変わります。
家族3人でスマホを使う場合なら『ギガホ』の方が安くなります。
ドコモの言うとおり、約4割の値下げになります。
月々サポートの代わりに docomo with を適用しても
- ギガホ:14,940 円/月
- 旧プラン:19,340 円/月
です。
ドコモ光セット割 がなくても、まだ『ギガホ』のほうが安いです。
家族で月々 100GB もデータ量を使うヘビーユーザーなら、みんなで『ギガホ』に契約変更するほうが節約 になります。
ギガライト と比較
ギガライトと比較するのは、単身用の「ベーシックパック」と家族用の「ベーシックシェアパック」です。
ベーシックパック は、データ使用量に応じた4段階(1GB/3GB/5GB/20GB)の従量課金プラン。
ベーシックシェアパック は、同じく4段階(5GB/10GB/15GB/30GB)の料金プランを家族3人で平等に分け合うものとします。
そのほか
- 2年縛り
- ドコモ利用歴15年(プラチナステージ)
- ドコモ光を利用中
- これからドコモのスマホデビュー
で、各種割引サービスを最大限に利用することにします。
ベーシックパック との比較
<ステップ1> ギガライト:~1GB 旧プラン:~1GB
<ステップ2> ギガライト:~3GB 旧プラン:~3GB
<ステップ3> ギガライト:~5GB 旧プラン:~5GB
<ステップ4> ギガライト:~7GB 旧プラン:~20GB
従量課金のプランでは、期間限定割引がなくなるまでは旧プランのほうが安く、期間限定割引の終了後は『ギガライト』のほうが安くなります。
しかし期間限定割引終了後でも、月々サポートの代わりに docomo with を適用していれば <ステップ3(~5GB)> までなら旧プランのほうが安いです。
データ使用量が 5GB を超えて <ステップ4> になると ギガライト のほうが 200円 ほど安いです。
ただし、20GB まで高速データ通信が可能なことを考えると旧プランのほうがお得感があります。
そのため、ひとりでスマホを使う場合『ギガライト』は割高になる といえます。
ベーシックシェアパック との比較
<ステップ1> ギガライト:~1GB 旧プラン:5GB(1.6GB/人)
<ステップ2> ギガライト:~3GB 旧プラン:10GB(3.3GB/人)
<ステップ3> ギガライト:~5GB 旧プラン:15GB(5GB/人)
<ステップ4> ギガライト:~7GB 旧プラン:~30GB(10GB/人)
家族3人でスマホを使う場合でも、期間限定割引がなくなるまでは旧プランのほうが安く、期間限定割引の終了後は『ギガライト』のほうが安くなります。
しかし、期間限定割引終了後でも月々サポートの代わりに docomo with を適用していれば、ステップ2までは旧プランのほうが安く、ステップ3以降は『ギガライト』のほうが少し安いです。
そのため、月々のデータ使用料が 3GB 以下のライトユーザーには、『ギガライト』は実質値上げ といっていいでしょう。
月々 3GB を超えるデータ量を使うユーザーなら『ギガライト』のほうが安いですが、1人あたり 130円 ほどの差なので、今までとほとんど変わらないといえるでしょう。
まとめ
以上、ドコモの新料金プラン『ギガホ』『ギガライト』と今までのプランの比較でした。
簡単にまとめると、
- 家族3人が『ギガホ』なら 値下げ
- それ以外は今までと同じか 値上げ
になってしまいました。
旧プランで 100GB の大容量データプランを契約している人なんて、全体の何%でしょう。
ほとんどの利用者では、今までより値上げになってしまいます。
特に、月々 1,500円 がずっと割引きされる『docomo with』の廃止は、改悪としか言いようがありません。
次回の新機種発売に合わせて、ドコモが新しい端末購入サポートを投入してこないとは言い切れませんが、今のところは
- とりあえず対応機種を購入し、docomo with を適用させる
- 次回からスマホは定価で買う(docomo with 適用外にならないため)
というのが、最も料金を節約できる方法と言えそうです。