テレビコマーシャルでおなじみ、ドコモの「イッキューパッ」。
スマートフォンが月々 1,980円 で持てるということです。

料金が高いことで有名なドコモで、本当にこんな格安スマホ並の料金が可能なのでしょうか。
「一休さん」だけにドコモが繰り出した驚きの “とんち” を解説します。

シェアプラン加入は必須条件

ドコモが公式に言うとおり、1,980円 になるのは家族3人でドコモのスマホを持ったときです。

ドコモ1980円の条件

それだけではなく、上の写真のようにさらに細かい条件があります。

1docomo with 対象機種

家族3人が全員、docomo with(ドコモウィズ)対象のスマホを使わなければいけません。

docomo with(ドコモウィズ)とは
ドコモウィズとはスマホ本体料金の値引きをしないかわりに、対象機種を持っている限り 1,500円(税抜)を毎月割り引くというサービス。
ドコモウィズの対象スマホを持ち続けていれば、10年だろうが20年だろうがずっと毎月 1,500円引きです。ドコモに登録されている使用中の機種がこの「対象スマホ」でなければいけないので、ドコモウィズ非対象の機種に機種変更してしまったら割引も終了します。
ドコモウィズの対象機種は、各メーカーの安いエントリーモデルがほとんどです。
スペックが低いので、高画質のスマホゲームなどには向きません。

2指定プラン

家族3人全員が「シンプルプラン(スマホ)」を2年縛りで契約しなければいけません。

シンプルプランとは
シンプルプランとは、ドコモの基本プランで一番安いプランです。
定額でかけ放題ではなく通話した分だけ料金がかかりますが、家族間通話は無料です。
シンプルプラン(スマホ)を2年縛りで契約したときの基本料金は「980円(税抜)/月」ですが、2年縛りにしないと「2,480円(税抜)/月」まで跳ね上がります。

3代表回線の契約期間が15年以上

家族の代表回線が15年以上ドコモを利用していて、dポイントクラブのプラチナステージ会員でなければいけません。

プラチナステージとは
プラチナステージとは、ドコモ回線の継続利用期間または半年間のdポイント獲得数で決まるdポイントクラブの会員ステージのうち最上位のステージです。
プラチナステージになるとドコモのケータイ料金から毎月最大2,500円(税抜)の割引または、最大3,000ポイントのdポイントがもらえます。

4ご家族の利用データ量が計5GB/月の場合

家族3人が「ベーシックシェアパック」でデータ(パケット)量を分け合い、さらにパケット使用量を毎月5GB以内に収めなければいけません。

ベーシックシェアパックとは
ベーシックシェアパックとは、ドコモの家族で分け合えるパケットパックのうち一番安いものです。
月々6,500円から使えますが、パケット使用量が5GBを超えると9,000円に、10GBを超えると12,000円にと、使った分に応じて料金がステップアップします。家族でパケットを分け合うには、代表回線がシェアパックを、他の家族がシェアオプション(500円/月)を契約する必要があります。

5端末代金は一括で

家族3人全員のスマホ本体を分割で買ってしまうと 1,980円 にさらに上乗せされてしまいます。
スマホ本体は契約時に一括で購入しなければいけません。

 

これだけの条件がそろってようやく 1,980(イッキューパッ・税抜)が実現します!

例えば、一休さんファミリーの「和尚さん」「一休さん」「陳念(ちんねん)」の3人でスマホを持つ場合、

docomo 和尚さん 一休さん 陳念 合計
基本料金 980 980 980 2,940
パケット定額 6,500 500 500 7,500
ずっとドコモ割 -900 -900
SPモード 300 300 300 900
docomo with -1,500 -1,500 -1,500 -4,500
合計 5,380 280 280 5,940

となり、

5,940(円)÷ 3(人)1,980(円)

になります。

最大の障壁は「ドコモ契約期間15年」です。
『イッキューパッ』につられてドコモに乗り換えようと考えていた他キャリアユーザーのみなさんには、とても残念なお知らせになってしまいました。

さらに機種変更時にも注意があります。
ドコモウィズ対象機種から対象外の機種に変更したいときは、月々サポートは使わず定価で買わなければいけません。
ドコモウィズの 1,500円引きを続けたいなら、10万円超えの iPhone だろうがなんだろうが今後の機種変更はすべて定価でのお買上げです。

以上、これがドコモの仕掛けた “とんち” の全容です。

月10GBではどうか?

「イッキューパッ」にするためには、各種割引を最大限に利用して、さらに基本料金やパケットパックを最も安いプランにしなければいけないことがわかりました。

しかし修行の身である安国寺の小僧たちならともかく、煩悩にまみれた俗人である我々には3人で月5GBのパケット量では少なすぎますよね。
もしパケット使用量が5GBを超えてしまったときはどうなるでしょうか。

下の表はベーシックシェアパックのステップ2(10GBまで)が適用された場合の料金です。

docomo 和尚さん 一休さん 陳念 合計
基本料金 980 980 980 2,940
パケット定額 9,000 500 500 10,000
ずっとドコモ割 -1,000 -1,000
SPモード 300 300 300 900
docomo with -1,500 -1,500 -1,500 -4,500
合計 7,780 280 280 8,340

となり

8,340(円)÷ 3(人)2,780(円)

「ニーナナパッ」

になってしまいました。

もっと大家族でシェアしたら?

今度は逆に、3人よりもたくさんの人数で5GBを分け合った場合を考えてみましょう。

例えば、安国寺の和尚と6人の小坊主たち合わせて7人全員がスマホを持ったとしましょう。
修行僧の彼らなら、たった5GBでもなんとかやっていけるはずです。

docomo 和尚 一休 秀念 哲斉 陳念 黙念 哲梅 合計
基本料金 980 980 980 980 980 980 980 6,860
パケット定額 6,500 500 500 500 500 500 500 9,500
ずっとドコモ割 -900 -900
SPモード 300 300 300 300 300 300 300 2,100
docomo with -1,500 -1,500 -1,500 -1,500 -1,500 -1,500 -1,500 -10,500
合計 5,380 280 280 280 280 280 280 7,060

すばらしい!

7,060(円)÷ 7(人)1,008(円)

「イチッパッ」

になりました。

しかし、俗世界の7人家族がこれをやろうとすると自宅ではもちろん Wi-Fi を、外でも公衆 Wi-Fi を利用するなどしてパケット通信を節約するという大変不便な生活を強いられます。

格安SIMとどっちがお得?

当ブログ恒例になりました、格安SIMと比較してみましょう。
比較の相手は今回も僕が使っている「IIJmio ファミリーシェアプラン」です。

3人で分け合う場合

IIJmio 和尚 一休 陳念 合計
基本料金 2,560 2,560
音声通話 700 700 700 2,100
合計 3,260 700 700 4,660

IIJmio のファミリーシェアプランは、家族3人で 12GB/月 を分け合うデータプラン。
音声通話ができるオプションをつけても月々 4,660円(税抜)です。

つまり、

4,660(円)÷ 3(人)1,553(円)

「イチゴゴサンッ」

になるのです。

たった5GBを分け合うドコモと比べても IIJmio のほうが安いですね!

料金プラン
(データ量)
IIJmio
(12GB)
ドコモ
(〜5GB)
ドコモ
(〜10GB)
料金合計 4,660 円 5,940 円
(+1,280)
8,340 円
(+3,680)

7人で分け合う場合

IIJmio 和尚 一休 秀念 哲斉 陳念 黙念 哲梅 合計
基本料金 2,560 2,560
音声通話 700 700 700 700 700 700 700 4,900
追加SIM 400 400 400 400 1,600
合計 3,260 700 700 1,100 1,100 1,100 1,100 9,060

7人もの大所帯になると、ドコモウィズの 1,500 円引きの効果は絶大です。
ベーシックシェアパックのステップ2と比べても 400円 しか差がありません。

料金プラン
(データ量)
IIJmio
(12GB)
ドコモ
(〜5GB)
ドコモ
(〜10GB)
料金合計 9,060 円 7,060 円
(-2,000 円)
9,460 円
(+400 円)

ドコモのシェアパックは最大20人まで分け合えます。
分け合う人数が多いほどお得になるといえますね。

ただし、IIJmio のデータ量は余ったら翌月に繰り越せるのに対し、ドコモのベーシックシェアプランは繰り越しができません。
7人以上の大人数で分け合うというのはなかなかレアなケースだと思います。
料金の面ではまだまだ格安SIMのほうに分がありそうですね。

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